Turkeyriceの勝手に英訳ブログ Turkeyrice's Blog Written in both Japanese and English

音楽,映画,本,テレビ,長崎のことを好き勝手に日本語プラス英語で書いています。2017年に英検1級取得。Talking about Music, Films, Books, TV Programs, and Some Things in Nagasaki

読書

平和への想いが深まる本:H.G.ウェルズ著「世界史概観」について① A Book That Makes Me Long for World Peace Even More: ‘A Short History of the World’ by H.G. Wells

平和でなければ、ポップカルチャーも楽しめません。というか、戦時にもっとも後回しになるのがそんなエンターテインメントの分野にちがいありません。長崎の人間としては、8月9日を迎えるたびに、そう思ってしまいます。平和について考えることを、政治家や…

持ってるだけで嬉しい本:AKIRA(作・画 大友克洋)の魅力④ この物語の革新性 Books That Makes Me Feel Happy Just By Owning Them: The Attractiveness of AKIRA (written and illustrated by Otomo Katsuhiro)④ A work full of innovative ideas

まず、漫画としての新しさを感じました。写実的な絵柄、大胆なコマ割りなどそれまでになかった要素がいっぱいでした。でも、その革新性は、漫画としての手法にとどまらず、この物語の世界観そのものに表れているように思います。 In the first place, there …

持ってるだけで嬉しい本:AKIRA(作・画 大友克洋)の魅力③ 登場人物の魅力 Books That Makes Me Feel Happy Just By Owning Them: The Attractiveness of AKIRA (written and illustrated by Otomo Katsuhiro)③ The Attractiveness of the Characters

前回述べた設定だけで、この物語の面白さはもう約束されたも同然です。しかし、さらに登場人物の性格付けが面白さに拍車をかけてきます。主な登場人物について列挙します。 This story looks already promising with just the settings I mentioned last tim…

持ってるだけで嬉しい本:AKIRA(作・画 大友克洋)の魅力② 設定の面白さ Books That Makes Me Feel Happy Just By Owning Them: The Attractiveness of AKIRA (written and illustrated by Otomo Katsuhiro)② The Intriguing Settings

物語の舞台は2019年、翌年の2020年にオリンピックの開催を控えたネオ東京です。今、2020年を生きている自分たちにとって、これほどワクワクできる設定はあるでしょうか。 The story is set in 2019 in Neo Tokyo, where the Olympic Games are going to take…

持ってるだけで嬉しい本:AKIRA(作・画 大友克洋)の魅力① 映画のような仕立て Books That Makes Me Feel Happy Just By Owning Them: The Attractiveness of AKIRA (written and illustrated by Otomo Katsuhiro)① Its Movie-like Structure

1984年の秋、友達の家で第一巻を手に取った瞬間が忘れられません。漫画の単行本として見たことのないその大きさと、小口にまで着色された凝った装丁に心を奪われました。そして、ページを開いて出会ったのは、見掛け倒しではない、本当に魅力的な世界でした…

007シリーズ原作の魅力:第一作「カジノ・ロワイヤル」(初版1953年) The attractiveness of the original series of 007 books: the first volume, ‘Casino Royale’(published in 1953)

007/カジノ・ロワイヤル (創元推理文庫) 作者:イアン・フレミング 発売日: 2019/08/22 メディア: 文庫 時代遅れです。スノビズムにセクシズム、残念なことにレイシズムにまであふれています。批判すべき点が多くあるのは分かっています。それでも間違いなく…

公開が楽しみな映画:「007 No Time to Die」 A Movie I’m Looking Forward to Its Release: ‘OO7 No Time to Die’

4月に公開予定だった映画、007シリーズ第25作「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」の日本公開は、11月20日となっています。 The movie called ‘OO7 No Time to Die’, the 25th instalment in the 007 film series which was supposed to be released in April, …

大好きだったあの世界は今:岩館真理子の世界⑭「薔薇のほお」 Where Is The World I Loved Before?: “Bara no Ho” by Mariko Iwadate

1999年にヤングユーから出版された短編集の表題作です。タイトルだけで岩館真理子さんらしさを感じてワクワクします。このお話は、ちょっと謎めいた女の子と、とってもお人好しな青年が出会ってからの、たった1日の出来事を描いたものです。 This work is a …

ほんとに面白い本:「レ・ミゼラブル」⑥ 腑に落ちる結末 It’s Really Worth Reading: “Les Misérables” by Victor Hugo⑥ The Ending of the Story Convincing

革命のバリケードからマリユスを救い出すという、ジャン・バルジャンの英雄的行為は、もちろん誰にも知られずに行われたのでした。目を覚ましたマリユスにとっても、当然それは謎でした。そして、それはぜひとも解かなければならない謎なのでした。 What Jea…

ほんとに面白い本:「レ・ミゼラブル」⑤ 革命の夜 It’s Really Worth Reading: “Les Misérables” by Victor Hugo⑤ On the Night of the Revolution

マリユスは、物語後半の展開において、要のような存在になります。コゼットとの愛で、ジャン・バルジャンの心をかき乱し、ゴルボー屋敷で行われるある犯罪の阻止を通じてテナルディエと関わり、その娘のエポニーヌに恋心を抱かせ、自分が革命運動に巻き込ま…

ほんとに面白い本:「レ・ミゼラブル」④ 岩館真理子さんの絵で読みたい恋の話 It’s Really Worth Reading: “Les Misérables” by Victor Hugo④ A Love Story That I Want To Read with the Drawing by Mariko Iwadate

タイトルからは陰惨なイメージしか浮かばないこのお話ですが、その大きなプロットの一つは、実はラブストーリーです。 Although I feel only something gloomy with the title of this book, but in fact one of the main plots of this story is a love sto…

ほんとに面白い本:「レ・ミゼラブル」③ 悪役の魅力 It’s Really Worth Reading: “Les Misérables” by Victor Hugo③ The Villains Depicted So Well to the Extent of Making Me Feel Attractive.

悪の闇が深いほど、善は輝くものです。この物語は、慈悲深いミリエル司教、改心したジャン・バルジャンと、善なるものの在り方を痛快なまでに描き出しています。しかし、このお話をさらに面白くしているのは、悪の存在です。ユゴーがこの本で告発している本…

ほんとに面白い本:「レ・ミゼラブル」② 痛快なまでの善 It’s Really Worth Reading: “Les Misérables” by Victor Hugo② Exhilaratingly Good against Evil

司教に渡された銀の燭台と食器を背嚢に入れたまま、ジャン・バルジャンは郊外の道を彷徨っていました。あまりにも大きな司教の慈悲を受け止めきれず、気持ちを整理できずにいたのです。やがて路傍に座り込み、とりとめもなく物思いにふけっていた彼は、全く…

ほんとに面白い本:「レ・ミゼラブル」司教の燭台について思うこと It’s Really Worth Reading: “Les Misérables” by Victor Hugo My Impression about the Bishop's Candlesticks

もう何回目になるかわかりませんが、読み直しています。世界中で読まれていて、ミュージカルにも映画にもなっていて、知らぬ人などいないはずのこの本ですが、自分の身近にはなぜか読んだ人がいません。理由はいくつかあるのでしょうが、第一にその長さだと…

好きだったCMソング:松田聖子「風立ちぬ」  My Favorite CM Songs: “Kaze Tachinu” by Seiko Matsuda

本好きと言う割に、日本の文学にはあまり親しまずにきました。夏目漱石や太宰治、三島由紀夫といった作家の代表作は読んでいても、特にハマった作品があるわけではありませんでした。 I often say that I like to read books, but I haven’t read Japanese l…

大好きだったあの世界は今:岩館真理子の世界⑬「キララのキ」 Where is the world I loved before?: “Kirara no Ki” by Mariko Iwadate

ホラーの要素も入ったサスペンスです。 This is a suspense with a touch of the horror story. キララとは、一体何者なのか。一見、活発なこのキララという女の子は、その実在すら疑わしい人物です。しかし、主人公の十秋には、小学校の同級生に、キララが…

一気に読んだ本:高岡ヨシ著「五厘クラブ」 Books I Read at a Stretch:”Gorin Club” by Yoshi Takaoka

子どもの頃から読書にこもりがちでした。友達が遊びの誘いに来ても、読みたい本があれば姑息に居留守をしていました。好き嫌いはあります。自分でも基準はわからないのですが、ベストセラーであっても、冒頭の数ページで入り込めなければ、素直に読まないこ…

捕虜収容所に見る戦争の非人間性③:ジェームズ・クラベル著「キングラット」を読んで The Inhumanity of Wars Which Can Be Seen through a POW Camp③: “KING RAT” by James Clavell

題名のキングラットとは、キングが金儲けのために行った一つの試みに関係しています。彼は、ネズミを飼育して、その肉を売りさばこうとしていたのでした。それは、一匹の大きく、凶暴なネズミを捕らえたことをきっかけに始まりました。しかし、床下に設けら…

捕虜収容所に見る戦争の非人間性②:ジェームズ・クラベル著「キングラット」を読んで The Inhumanity of Wars Which Can Be Seen through a POW Camp②: “KING RAT” by James Clavell

収容所の中で思い通りに振る舞ってきたキング。人心を操るのも上手く、彼がくれる卵1個、たばこ1本のために、彼に取り入る人間も多いのでした。不自由な収容所の中で、できる限りの自由を手に入れようとするキングの姿が痛快に思えて、この物語の主役は疑…

捕虜収容所に見る戦争の非人間性:ジェームズ・クラベル著「キング・ラット」を読んで The Inhumanity of Wars Which Can Be Seen through a POW Camp: “KING RAT” by James Clavell

日本兵による、捕虜虐待のシーンなど、全く描かれていません。そもそも日本兵自体がほぼ登場しません。日本軍の戦争捕虜収容所を舞台にしたこのお話が告発しているのは、戦争そのものの非人間性だと感じています。以前、紹介した本「キングラット」をようや…

大好きだったあの世界は今:岩館真理子の世界⑫「白いサテンのリボン」 Where Is the World I Loved Before?: “Shiroi Saten no Ribbon” by Iwadate Mariko

タイトルの質感に、もう岩館真理子さんらしさを感じてワクワクします。1994年、集英社発行の「白いサテンのリボン」は4つのお話からなる短編集です。 The texture of the title is something typical of Iwadate Mariko and it makes me thrilled. “Shi…

捕虜収容所の物語:「キング・ラット」ジェームズ・クラベル著 A story of a POW camp: “KING RAT” by James Clavell

英語のスキルアップのために、原著を読むように心がけています。先日、自分の英語の先生でもあるカナダ人の友人が、一冊の本を貸してくれました。ジェームズ・クラベルというイギリスの作家の「キング・ラット」という本です。 I make a point of reading or…

大好きだったあの世界は今?: 岩館真理子の世界⑪「雲の名前」 Where Is the World I Loved Before?: “Kumo no Namae” by Iwadate Mariko

ミステリーなのに、なぜか明るく、透明感あふれるお話です。ずっと集英社から作品を出版していた岩館真理子さんですが、この本にある作品は角川書店の雑誌、「ヤング・ロゼ」に掲載されていたものです。 Although it’s a mystery story, it’s also full of c…

ボンドが愛したカクテルがここに!:007 オフィシャルカクテルブック “Shaken: Drinking with James Bond and Ian Fleming”

007ファンにはたまらない本です。昨年10月に出版された「Shaken: Drinking with James Bond and Ian Fleming」は,007シリーズの作品に登場する全てのお酒を網羅した本です。 This book is somewhat fabulous for fans of 007. “Shaken: Drinking wi…

読みハマる本 「ホーネット・フライト」ケン・フォレット著:I can call it a page-turner “Hornet Flight” by Ken Follett

レジスタンスと恋と複葉機,一種のスパイ小説と言えるこの本には,ワクワクする要素がてんこ盛りです。第2次大戦中のデンマークを舞台とするこのお話は,イギリスの作家,ケン・フォレットが書いたもので,2002年に出版されました。 There are many ele…

オランダの戦争サスペンス映画 「ブラックブック」(2006年公開):A war drama thriller film which was produced in Netherlands. “Black Book” released in 2006

ナチス占領下のオランダにおける,ユダヤ人のレジスタンス活動を描いた映画です。主人公のユダヤ人女性ラヘルを演じたのは,カリス・ファン・ハウテンというオランダの女優です。 This is a movie about Jewish resistance movements in Netherlands occupie…

語ってはいけない本 「慟哭」貫井徳郎著:Books that you are not allowed to talk about “Dokoku” by Nukui Tokuro

感想をはばかるべき本に出会うことがあります。先日読んだ,貫井徳郎さんのデビュー作「慟哭」がまさにそうでした。 Sometimes I find some books that we shouldn’t talk about the impression. Nukui Tokuro’s first work “Dokoku”, which I read the othe…

本がますます好きになる本 「桜風堂ものがたり」村山早紀著: A book that makes you love books even more  “Ofudo Monogatari” by Murayama Saki

本屋になりたい。本好きなら,一度は心によぎったことがあると思います。この本を読んで久しぶりにそんな気持ちになりました。 “I want to be a bookseller.” I guess anyone who loves books must have thought like that at least once. I felt like that …

色あせない面白さ 「少年マーケッター五郎」しりあがり寿著:Works that never fade “Shonen Marketer Goro” by Shiriagari Kotobuki

いわゆるサラリーマン三部作の最終巻です。主人公は,10歳にしてM.I.T.の経営課程を修了したというマーケティングの天才小学生,五郎です。 This is the last volume of the salaryman trilogy. The main character is an elementary school boy called Go…

ブック・レビュー 「IQ」 ジョー・イデ著:Book reviews “IQ” by Joe Ide

新たな名探偵の登場です。日系アメリカ人作家のジョー・イデが著したミステリー「IQ」を読みました。IQというのは,主人公であるアイゼイア・クインターベイのニックネームです。 Here comes a new detective hero. I read a mystery titled “IQ” which …