Turkeyriceの勝手に英訳ブログ Turkeyrice's Blog Written in Both Japanese and English

音楽,映画,本,テレビ,長崎のことを好き勝手に日本語プラス英語で書いています。Talking About Music, Films, Books, TV programs, and Some Things in Nagasaki

読書

捕虜収容所に見る戦争の非人間性③:ジェームズ・クラベル著「キングラット」を読んで The Inhumanity of Wars Which Can Be Seen through a POW Camp③: “KING RAT” by James Clavell

題名のキングラットとは、キングが金儲けのために行った一つの試みに関係しています。彼は、ネズミを飼育して、その肉を売りさばこうとしていたのでした。それは、一匹の大きく、凶暴なネズミを捕らえたことをきっかけに始まりました。しかし、床下に設けら…

捕虜収容所に見る戦争の非人間性②:ジェームズ・クラベル著「キングラット」を読んで The Inhumanity of Wars Which Can Be Seen through a POW Camp②: “KING RAT” by James Clavell

収容所の中で思い通りに振る舞ってきたキング。人心を操るのも上手く、彼がくれる卵1個、たばこ1本のために、彼に取り入る人間も多いのでした。不自由な収容所の中で、できる限りの自由を手に入れようとするキングの姿が痛快に思えて、この物語の主役は疑…

捕虜収容所に見る戦争の非人間性:ジェームズ・クラベル著「キング・ラット」を読んで The Inhumanity of Wars Which Can Be Seen through a POW Camp: “KING RAT” by James Clavell

日本兵による、捕虜虐待のシーンなど、全く描かれていません。そもそも日本兵自体がほぼ登場しません。日本軍の戦争捕虜収容所を舞台にしたこのお話が告発しているのは、戦争そのものの非人間性だと感じています。以前、紹介した本「キングラット」をようや…

大好きだったあの世界は今:岩館真理子の世界⑫「白いサテンのリボン」 Where Is the World I Loved Before: “Shiroi Saten no Ribbon” by Iwadate Mariko

タイトルの質感に、もう岩館真理子さんらしさを感じてワクワクします。1994年、集英社発行の「白いサテンのリボン」は4つのお話からなる短編集です。 The texture of the title is something typical of Iwadate Mariko and it makes me thrilled. “Shi…

捕虜収容所の物語:「キング・ラット」ジェームズ・クラベル著 A story of a POW camp: “KING RAT” by James Clavell

英語のスキルアップのために、原著を読むように心がけています。先日、自分の英語の先生でもあるカナダ人の友人が、一冊の本を貸してくれました。ジェームズ・クラベルというイギリスの作家の「キング・ラット」という本です。 I make a point of reading or…

大好きだったあの世界は今?: 岩館真理子の世界⑪「雲の名前」 Where Is the World I Loved Before: “Kumo no Namae” by Iwadate Mariko

ミステリーなのに、なぜか明るく、透明感あふれるお話です。ずっと集英社から作品を出版していた岩館真理子さんですが、この本にある作品は角川書店の雑誌、「ヤング・ロゼ」に掲載されていたものです。 Although it’s a mystery story, it’s also full of c…

ボンドが愛したカクテルがここに!:007 オフィシャルカクテルブック “Shaken: Drinking with James Bond and Ian Fleming”

007ファンにはたまらない本です。昨年10月に出版された「Shaken: Drinking with James Bond and Ian Fleming」は,007シリーズの作品に登場する全てのお酒を網羅した本です。 This book is somewhat fabulous for fans of 007. “Shaken: Drinking wi…

読みハマる本 「ホーネット・フライト」ケン・フォレット著:I can call it a page-turner “Hornet Flight” by Ken Follett

レジスタンスと恋と複葉機,一種のスパイ小説と言えるこの本には,ワクワクする要素がてんこ盛りです。第2次大戦中のデンマークを舞台とするこのお話は,イギリスの作家,ケン・フォレットが書いたもので,2002年に出版されました。 There are many ele…

オランダの戦争サスペンス映画 「ブラックブック」(2006年公開):A war drama thriller film which was produced in Netherlands. “Black Book” released in 2006

ナチス占領下のオランダにおける,ユダヤ人のレジスタンス活動を描いた映画です。主人公のユダヤ人女性ラヘルを演じたのは,カリス・ファン・ハウテンというオランダの女優です。 This is a movie about Jewish resistance movements in Netherlands occupie…

語ってはいけない本 「慟哭」貫井徳郎著:Books that you are not allowed to talk about “Dokoku” by Nukui Tokuro

感想をはばかるべき本に出会うことがあります。先日読んだ,貫井徳郎さんのデビュー作「慟哭」がまさにそうでした。 Sometimes I find some books that we shouldn’t talk about the impression. Nukui Tokuro’s first work “Dokoku”, which I read the othe…

本がますます好きになる本 「桜風堂ものがたり」村山早紀著: A book that makes you love books even more  “Ofudo Monogatari” by Murayama Saki

本屋になりたい。本好きなら,一度は心によぎったことがあると思います。この本を読んで久しぶりにそんな気持ちになりました。 “I want to be a bookseller.” I guess anyone who loves books must have thought like that at least once. I felt like that …

色あせない面白さ 「少年マーケッター五郎」しりあがり寿著:Works that never fade “Shonen Marketer Goro” by Shiriagari Kotobuki

いわゆるサラリーマン三部作の最終巻です。主人公は,10歳にしてM.I.T.の経営課程を修了したというマーケティングの天才小学生,五郎です。 This is the last volume of the salaryman trilogy. The main character is an elementary school boy called Go…

ブック・レビュー 「IQ」 ジョー・イデ著:Book reviews “IQ” by Joe Ide

新たな名探偵の登場です。日系アメリカ人作家のジョー・イデが著したミステリー「IQ」を読みました。IQというのは,主人公であるアイゼイア・クインターベイのニックネームです。 Here comes a new detective hero. I read a mystery titled “IQ” which …

大好きだったあの世界は今? 岩館真理子の世界⑩「子供はなんでも知っている」:Where is the world I loved before

「週刊マーガレット」それから「ヤングユー」に作品を連載していた岩館真理子さんですが,この「子供はなんでも知っている」は同じ集英社の「ぶ~け」で発表されたものです。コミックスの第一巻が出されたのは1990年で,「うちのママが言うことには」や「冷…

一気に読んだ本 「北天の馬たち」貫井徳郎著:Books I Read at a Stretch

北天の馬たち (角川文庫) 作者: 貫井徳郎 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2016/09/22 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 何かしらポップでさわやかな,そして切ない気持ちになるミステリーです。タイトルから受けた,冷たくて,シリアスな印象…

読みハマる本 薬丸 岳著「天使のナイフ」:I can call this a page-turner  “Angel’s Knife” by Yakumaru Gaku

先を知りたくて,ページをめくる手が止まらなくなる。そんな本に出会いました。薬丸岳さんの「天使のナイフ」です。2005年に出版されたこの本は,江戸川乱歩賞の受賞作です。 I read a book that I can call it a page-turner. The book is “Angel’s Kni…

Books I read at a stretch: 一気に読んだ本 「アーティフィシャル・フラワーズ」高岡ヨシ著

アーティフィシャル・フラワーズ 作者: 高岡ヨシ 発売日: 2018/11/22 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 小さいけれどあたたかい灯が心の中にともるような,そんな気持ちになりました。 以前紹介した,高岡ヨシさんの「歩けばいい」は,冴えな…

It’s really worth reading: ほんとに面白い本「クリスマス・キャロル」

子どもの頃家にあった,古びた子供向けの世界文学全集を開くとき,日常とは違う世界に浸っていました。ストウ夫人の「アンクル・トムの小屋」に泣き,コナン・ドイルの「赤毛連盟」の謎解きにワクワクし,エドガー・アラン・ポーの「黒猫」に暗い興奮を感じ…

Works that never fade: 色あせない面白さ 「ヒゲのOL 薮内笹子」しりあがり寿著

しりあがり寿さんによるサラリーマン三部作の一つに,髭を生やしたOLを主役にした作品があります。「ヒゲのOL 薮内笹子」です。女にしてふさふさとした口髭をたくわえているというだけで,もう心がざわつきますが,その理由でさらにワクワクします。笹子…

Books I read at a stretch: 一気に読んだ本 「歩けばいい」 高岡ヨシ著

読み終わって,しばらく涙が止まりませんでした。一般的なモノサシからみて,明らかに負け組の2人,ハナダとシンヤが東京スカイツリーを目指して,ただひたすら歩くというお話です。 I couldn’t stop crying for a while when I finished reading this book…

Where is the world I loved before? : 大好きだったあの世界は今? 岩館真理子の世界⑨「アリスにお願い」

ヒンヤリとしたミステリーです。岩館作品特有のユーモアは極力抑えられていて,一貫して緊張感が漲っている作品です。可笑しみにあふれる「冷蔵庫にパイナップル・パイ」と同時期に描かれたこのお話は,1巻に収まる短めのストーリーですが,少女たちの美し…

Works that never fade: 色あせない面白さ 「流星課長」しりあがり寿著

以前にもふれた漫画家,しりあがり寿さんには,サラリーマン三部作と呼ばれる3つの作品があります。御自身がサラリーマンとして,キリンビールのパッケージデザインをされていたしりあがりさんは,会社勤めの悲哀を織り交ぜながら,いかにも日本的で可笑し…

I read the original version: 原作読んじゃいました 「A Game of Thrones(七王国の玉座) 上・下巻」ジョージ・R・R・マーティン著

一人の人間の想像力が,ここまで大きな世界を構築できるものなのでしょうか。創作された物語として,こんなに規模が大きく,しかも破綻を感じない作品は,自分にとって初めてのように思います。 I’m wondering how a person’s imagination can establish thi…

The four-frame comic makes me cry: 泣ける四コマ漫画 「義母と娘のブルース」

TVドラマ「義母と娘のブルース」が終了しました。みゆきを育てたのは自分のエゴのためだと言い放ち,全ての心情を吐露した亜希子に対し,みゆきが言った「お母さん,世間ではそれを愛というんだよ」の一言に恥ずかしいくらい泣きました。 The TV drama “Step…

Good spirits in my favorite bar: 美味しいお酒 「キャプテン・モルガン・プライベートストック ”Captain Morgan Private Stock”」

ラムをベースとしたカクテル,「バカルディ」について先日の記事でふれました。仏蘭西屋でこのカクテルの話をしていた時に,「そのまま飲んでおいしかラムもあるとよ」と言いながらマスターが一本のボトルを取り出しました。「キャプテン・モルガン・プライ…

Where is the world I loved before? : 大好きだったあの世界は今? 岩館真理子の世界⑧「うちのママが言うことには」

以前,このブログでふれた「冷蔵庫にパイナップル・パイ」と同時進行で,岩館真理子さんは別の作品の連載も始めていました。「うちのママが言うことには」です。ヤングユーに掲載されたこの作品は,結婚を前に揺れ動く若い二人,北風けいとと甘夏英太郎の姿…

Good cocktails in my favorite bar: 美味しいカクテル 「バカルディ」

長崎のバー,仏蘭西屋には意外なお客さんが訪れます。著名なノンフィクション作家,佐木隆三さんもその一人でした。この方が来るたびに飲んでいたカクテルがあるそうです。そのカクテルの名前は「バカルディ」です。 Some of the customers of France Ya, on…

Works that never fade: 色あせない面白さ 「カモン!恐怖」しりあがり寿著

朝日新聞では,「地球防衛家のヒトビト」という4コマ漫画が掲載されています。ほのぼのとしたタッチで,新聞の4コマ漫画らしい風刺とウィットに満ちたこの作品は,しりあがり寿さんが描いているものです。 90年代には,しりあがり寿さんが放つ,エッジの…

A mystery attractive due to a gap: ギャップ萌えのミステリー 「神様の裏の顔」藤崎 翔著

普通,ミステリーには探偵がつきものです。探偵でなくとも,中心になって謎を追求していく人物がいるというのが定石です。しかし,全く違う手法で描かれながらも秀逸で,しかも笑えるミステリーに出会いました。藤崎 翔さん著,「神様の裏の顔」です。 Usual…

Books as reminders of the importance of peace: 平和について考えさせる本 「Barefoot Gen (はだしのゲン)」

長崎に住む人間として,心掛けていることがあります。毎年,1冊は戦争についての本を読むということです。戦争の悲惨さを実感し続けること,そしてできるかぎり知識をもつことが,戦争を回避するための最も大きな原動力だと思うからです。 As a resident in …